インターネット住まいのガイド

競売にかけても買い手がつかない

2011.10.14

銀行ローンの場合も、延滞者への対応はおおむね同様で、公庫の保証協会に相当する系列の信用保証会社は、たいていどこの銀行にもある。住宅ローンが払えなくなれば、公庫と同じように最後は代位弁済→競売という末路を辿る。東京高等裁判所管内での不動産などの競売件数(終結)は、九一年には約二三六〇件だったのが、九二年には約三四〇〇件、九三年には約四四九〇件と急増している。ただし最近は、担保としての不動産価値が目減りし、保証協会や信用保証会社が代位弁済して競売にかけても、買い手のつかない物件も多い。このため中立を取り下げるケースも少なくない。たとえ買い手がついても、弁済額と実際の競落価格との差額は、引き続きローン利用者から回収しなければならない。しかしマイホームさえ手放さざるを得なかった人たちからの取り立ては、実際のところ容易なことではない。至難のワザだ。このため保証協会や信用保証会社の間では、一昨年あたりから「下手に代位弁済の手続きを取ってモトを取れない結果になるより、待つべきところは待って、確実に債権を回収した方が得策」という雰囲気である。事務的に代位弁済の手続きを取って債権回収に苦労するくらいなら、ある程度の温情を見せ、返済額を一時的に軽減するなどして、返せるまで待った方がトクというわけだ。九四年度の代位弁済件数が微減になったのは、このあたりに理由がありそうだ。また今回、住宅金融公庫がローン延滞者の救済に乗り出したのも、保証協会による代位弁済→競売方式の債権回収の難しさが背景にあったと思われる。

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