インターネット住まいのガイド

戦後五〇年間に住宅のつくられ方が激変した日本

2011.10.07

眠っているかのように並ぶかやぶき屋根の家々、紺色の大のれんで日ざしを返す商家の店先の賑わい、うっそうと茂った屋敷森にたたずむ武家屋敷。しかし、それらの風景は戦後五〇年のうちに失われ、高度成長期の町並みに取って代ってしまった。さらに住所地名までもが変更され、歴史的な継続性を失い、風土との関連を切り離されて、荒廃した風景を生み出した。近代化が進んだ先進国でこんな風景を生んだ国はほかにない。ドイツ、フランス、イギリス、どこの国にも美しい住宅の風景が広がっている。豊かな暮らしとはなんなのか、かの地の風景は私たちに語りかけているようである。日本の住宅に溢れている、一見便利な設備機器や家具があるわけでもなく、むしろ質素なたたずまいであるにもかかわらず、私たちの住まいのほうがちゃちで貧しく見えるのはなぜだろうか。日本の住まいが、なぜこのようになってしまったのか、それは戦後五〇年の住宅のつくられ方、住宅産業の出現によると思われる。まずここから話を進めなければならない。

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